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☆手術から7か月経ってみて

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2019年11月に、僧帽弁の人工弁置換三尖弁の形成術を受けました。
初めましての方で、病気についてや手術、これまでの治療についてもし関心を持ってくださったのであれば、 過去の記事でいろいろ書いてあるので、そちらを読んでくださればと思います。
※術後の経過は人それぞれにペースが違うので、この記事は一般的な話ではなく私の場合 どんな感じなのか、という話です。
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まず最初に報告したいのは…が戻りました!!

日常会話に困らない程度まで戻ってはいましたが、仕事の際はマスクやフェイスシールドを着けているので声がこもって聞こえにくいうえに、店内はBGMもかかっています。
お客さんに話しかけても何度も聞き返されたり、帰り際はもうかっすかすになったりしていましたが、呼吸の仕方を勉強しながら喉を柔らかくする(?)練習をしていたら、お客さんから声量が変わってきてることに気付いてもらえて、長く話しても掠れなくなりました。
術前の状態と変わらないのではないかなと思うようになったのは先月の終わりくらいからでしょうか。思ったより長く(約半年間)かかってしまいましたが、一安心です。


6月に、日をまたいで24時間検査をするホルター心電図の装着と、心エコー検査を行いました。
前回のホルターとエコーが3カ月前。電極のひとつが胸の傷の上に張り付けられて(正しい位置がそこなので仕方ない)すごーく不快だったし、不整脈(心房細動)が連発している自覚はありました。
まだ仕事もしておらず、装着後にすぐ帰宅したにもかかわらず閃輝暗点が起きたり(不整脈由来ではないけど)、疲労感がいつもよりあったり、体調が良いとは言えない日でした。結果は案の定悪く〖24時間の脈拍のうち、47%が不整脈〗というデータが録れてしまったので、担当医は不整脈専門の先生と首をかしげまくったそうです。

最悪の場合、再アブレーションも考えているそうですが、余計な電気回路が出来ているわけではなく、しゃっくりのような細胞の痙攣が原因で起きる不整脈なので場所が特定できず、焼いても焼いても出ると思うよ。という恐ろしい話もされていました。
それで、今回の再検査になったわけです。ちなみに、ホルター心電図を着けているときに限って不整脈が出ない。という話をTwitter上でよく目にしてますが、これは医師にとってもあるあるらしいです。
「だいたい着けた日に限って調子よくてさ、問題の無いデータだけ溜まっていっちゃうんだよ。」


「どうせなら悪い状態のデータが見たいのに…。」
へー。なんて思っていると、私の体はしっかりと空気を読んで、ホルターの装着時がちょうど生理の2日目から3日目にかけての24時間になりました。生理時は不整脈が増加するので、自他ともに、良くないデータが録れるでしょう。という予想。


ここで少し、生理についてのお話を。
そもそも生理が何なのかってことは各自調べてくださいね。
私の体は、生理前(1週間前くらい)から始まって1~2日目くらいまで、心不全の症状が強くなります。心臓が上手く動いていない心臓の動きが鈍くなる、と思ってもらえば分かりやすいでしょうか。
具体例で言うと体重の増加(尿量の減少)、動いた時の息切れが早い、不整脈(動悸)が出る、貧血(血液が十分に循環してない)といった症状があります。そして生理が始まると、経血と共に余分に蓄えた水分が尿としてどんどん出て行くので体重は減り、身体が軽くなるので動きはスムーズになり、血が巡り、花は咲き乱れ空は晴れ渡ります。

持病のあるなしに関わらず、経血を体外に出すために、生理時の心臓(ポンプ機能)は普段よりも少し負荷がかかっています。自転車に例えるなら生理期間は坂道上るときみたいな。ちょっとだけペダル強く踏むみたいな。
でも私の体の場合は、平らな道でも一般の人よりは強めにペダル踏んでないと進んでくれない仕様なので、坂道になってくるとさらに強く踏まないといけないわけです。10代の頃なんかはペダルを強く踏めばいいだけだったから「ちょっと疲れる」くらいで一時的にはやりすごせたけど、年齢と共に自転車そのものが傷んでいく(心機能自体が弱っていく)ので、いまは強く踏み続けすぎるとタイヤがパンクしたりチェーンが外れたりする恐れがあるわけです。これが心不全の状態。
…伝わりますか?

生理痛の程度が個人によって差があるように、影響が出るかどうかは個人個人で違うので、心臓疾患のある人がみんな私のように影響が出るわけではないんです。
でも、不整脈や下半身の異様な浮腫み、膨満感のような何かしらの異変(日常生活に支障がなくても)がある場合は病院の先生に伝えてみてくださいね。持病の無い方も油断しないで。


話をホルター心電図に戻します。
検査の予約を入れる時には、この日がたぶん生理中であるという話はしていました。それに加えて、普通に生活を熟せるだけの体力がついていたので、今後の日常生活で起こり得る心臓に負担になることをやってみて欲しい。という医師からの指示がありました。
現段階で「無理をした状態がどんなもんか」というデータを録っておこうという試みです。(もちろん、本当に倒れちゃうくらいの負担はかけませんよ。これくらいならやっちゃえと思う程度の日常の「無理」)
それで、ホルターを着けたまま7カ月ぶりに仕事復帰をすることになり、さらにその日に限り少しの飲酒も許可されました。
結果は〖24時間の脈拍のうち、不整脈は7%〗でした。

すごく改善されている!アブレーションしたわけでもないのに!

可能性として考えられることは、心臓自体が筋肉なので、術後だんだんと回復していく中で心臓も鍛えられて強くなってきた(安定してきた)こと。調整していた薬がうまく作用していること。前回が特に心臓が疲れているときのデータで、今回は生理が始まり浮腫みが抜け始めたので調子が戻ってきた状態のデータであること。なんかが上げられて、とりあえず服用している薬の再調整をして様子を見ることになりました。現状維持なら想定内で、おそらく心筋の回復でもう少し改善されるんではないかと言う予想です。
出てしまった7%の不整脈が、飲酒によって誘発されたものかどうかは現段階では何とも言えない感じ(一滴も飲んでない時に47%出してしまってるし)で、飲んで動悸を感じることがあれば禁止。そうでもなければ多少の飲酒も許します。ということになりました。
飲酒と心臓との関係は、また別の記事に書きますね。(医学的なことではなく私の話で)

それから、心エコーの結果で聞き捨てならないことがありました。
置換した僧帽弁は正常に働いていて、形成した三尖弁少し逆流が残っているけど、それは術後からそうだったので変わりなし。で、去年の手術の時に塞いだが、開いてしまっているのだそうです。
…え?
でも、それは良くあることなので問題ないそうです。

…ええ???

問題ない穴なんてありますか?塞いだ方が良いから手術の時に塞いだんですよね?よくあることなんですか?

「相対的に言えば、心機能は改善してます。」
えーーーーーー????

      穴 は ?

分からん。ここにきてあんなに信用していた先生の発する言葉の全部が分からん。

あまりにも分からないと思考が止まってしまうんですね。色々と質問をしたにも関わらず、私はその時一番知りたかった『なんで塞いだ穴が開いたのか』ということを聞き忘れて帰ってきてしまったのでした。ばか。

心臓の手術の後は、血液をサラサラにする(血栓予防)ワーファリンという薬を飲んでいて、心臓弁的にはもう血栓を心配する必要がなく、本来であればワーファリンの服用が終わる頃なんですが、この心臓内の穴のせいで(穴自体は放って置いてもいいとは言いつつも)やっぱり多少変な血液の流れが出来てしまっているわけで、これによって血栓のリスクがあるのかないのか、医学的なデータがまだ無いんだそうです。
なので、不安因子を潰しておくためにも、ワーファリンは継続になりました。納豆はまだ我慢する。


世の中の状況が普通ではないので、生活は色々と変化しましたが、概ね日常生活を取り戻してきました。嬉しい。本当に嬉しい。
塩分や、飲水や、制限はあるし気を付けることは減らなくて、術前と同じ生活は出来ないけど、それが「当たり前」になるように自分が慣れてしまえばいいと思っています。慣れてしまえば、このもどかしさだってきっと忘れると思う。仕事に戻ることで、少し心臓への負担が増えるから調子が悪くなることがあるかもしれないけど、それも病院としては想定内だし、心機能そのものがもう少し改善される予定だから、調子が上がったり下がったりするのに合わせて、薬が増えたり減ったり変更されたりして引き続き観察していきましょう。と言う感じ。
術後1年くらいは自分の体の使い方がわからないかもって言っていたのは本当だったんだなと感じています。


おしまい。(経過観察つづく)

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