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障害者手帳を取得しました

世間話
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タイトルの通り、わたくし身体障害者手帳を取得しました。そのお話です。
いつものことですがこのブログは個人の感想や意見です。病気や障害を持つ人の意見をまとめたものではないということをご理解ください。

障害者手帳は、身体障害者手帳療育手帳精神障害者保健福祉手帳の3種の手帳を総称した一般的な呼称です。
制度の根拠となる法律等はそれぞれ異なりますが、いずれの手帳をお持ちの場合でも、障害者総合支援法の対象となり、様々な支援策が講じられています。
また、自治体や事業者が独自に提供するサービスを受けられることもあります。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/techou.html


障害者手帳は、病院などで治療を受ける(認定される)ともらえるものだと思っている人も居るらしいのですが、これは個人で申請するものです。
なので、障害を持った人が無条件に必ず持っているものではありません。
手術や入院時に病院側から案内があるものでもありません。
自分の病名が手帳取得に該当するのかどうかは自分で調べてください。
どんなに障害が重くても申請しないともらえないし、元になる法律(身体障害者福祉法や精神保健福祉法など)があって、症状の軽さ・重さに関わらず対象の疾患に当てはまらないと発行が認められない場合もあります。

私は先天性の疾患(生まれつき)ですが、今まで障害者手帳を持っていませんでした(申請していません)でした。
正直なところ手帳のことも良く分かっていなかったし、母から私は「対象にならないから申請できない」のだと聞かされていたので、自分には関係のないものだと思い込んでいました。実際には幼少期から取得できた可能性もあるのですが、この辺りは話が逸れてしまうのでまた別の機会に書きますね。

成人後の弁置換の手術に際していろいろ調べているとき、人工弁に置換した人は先天性・後天性に関わらず手帳の申請が出来ることを知りました。

障害
にはそれぞれ等級があって、その種類や程度によって1級から6級に区分されます。(心臓機能障害は1級、3級、4級しかありません )
人工弁への置換を行ったものは、等級のなかでも1級に該当されます。

えっ。いきなり?

というのが正直な気持ち。
新しい病気になったわけでもないのに、いきなり最も重い等級が振り当てられるなんて。私なんてまだまだですよ。という謙遜みたいな不思議な気持ち。

とはいえ、同じ等級でも個人の状態によって受けられるサービスには差がありました。
それはまた後のお話。


申請は各市町村の障害福祉課(障害福祉窓口)で行います。
提出書類のフォーマットなども各自治体で異なるようなので、各々で確認してください。
ちなみに全て郵送でやり取りすることも、代理人による申請も可能なのだそうです。(15歳未満は保護者が申請しないといけません)



申請するには、まず病院で指定医師にその障害(病気)であることの診断書・意見書を書いてもらう必要があります。

入院時の主治医が指定医師だったので、退院後に診断書の作成をお願いしに行きました。


『障害者手帳を申請しようと思っているんですが』

「うん、診断書ね。書きますよ。人工弁に置換した方は、もれなく1級ということになります。」

ついでに、ずっと気になっていたことを聞くことにしました。

『だいたい、みんな取得しますか?』 

「そうね…なかには、しない人も居ますね。自分を障害者だと思いたくないとかね。
でもね、それだけのことを経験したということだから。1級だと医療費が負担してもらえるんじゃないかな。充分に利用していったらいいと思いますよ。」


外科の主治医はいつも淡々としていて、文字に起こしてみると全く伝わらないと思いますが、私はこの言葉にとても救われました。


ずーっと頭のどこかで誰かに「あなたはまだ若いし仕事も出来てるんだから、取得する必要ないんじゃないですか」と言われるかもしれないと思っていた。
もちろん医師にそんなこと言う権利は無いし、この先生がそういうこと言いそうな人ということではありません。

ただ、小さい時から「体育休めてずるい」とか「えふちゃんは特別扱いされてうらやましい」とか言われてきたことの余韻のような。
なにかがずっとあったんです。

でもそうか、私はそれだけのことを経験してきたんだ。


診断書には、手術で弁変えたけど心不全は治らないよ。改善することはこの先も無いよ。みたいなことが書かれていてやっぱり少し悲しかったけど、おかげで潔く「これはずるではないんだ」と思うことが出来ました。


それから手帳用の写真諸々の用意をして各市町村の窓口(障害福祉課)に提出します。
提出後に審査があって、手帳を受け取るまでにいはだいたい1カ月程度かかるのでご注意ください。

そして審査に通り、私は手帳を取得することが出来ました。
証明写真の下には〖要介護〗というスタンプが押されてあります。正直に言うと違和感ですが、「いずれは」ということなんだと思っています。

手帳を取得したおかげで、いままで3割負担だった医療費全額負担してもらえるようになりました。これはすごく助かります。
それから税金の諸々も。本当にありがたい。
確定申告が特別複雑になることはありませんでした。


公共の交通機関も割引されるそうですが、私はひとりで通勤・通院が出来るのでサービスの対象外であるものも多いです。
ご時世的に遊びに出掛けることも無いので、まだ日常生活で手帳を出す習慣は身についていません。



普段私は接客の仕事をしており、お客様の中にはバスやタクシーの運転手さんがいるのですが
手帳利用者の態度の悪さ(助けてもらって当たり前・安い運賃で当たり前という態度)について聞くこともあります。
実際に目にしたこともあります。

障害があるとかないとかじゃなくて、人と人だから。
私はモラルの無い奴がたまたま手帳を持ってしまっただけだと思っているんですけど、そうは思わない人も居るわけで。
「これだから障害者は…」となってしまうのは、やるせないですね。
素晴らしい人も沢山居るのに。


特別扱いはずるではないけど、決して当たり前でもないということを忘れないでいたい。
何かのレッテルを貼られたわけではなくて、看板を背負ったと考えれば、利用することで背筋がぴっとするような気がします。



おしまい。

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