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☆手術から1年経ってみて

体験談
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私は生まれつき心臓に奇形があり(心内膜床欠損症)、幼少期に2回手術を経験し、昨年(2019年)11月に、成人後初めて(人生では3度目)僧帽弁の人工弁置換三尖弁の形成術を受けました。
初めましての方で、病気についてや手術、これまでの治療についてもし関心を持ってくださったのであれば、 過去の記事でいろいろ書いてあるので、そちらを読んでくださればと思います。
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※術後の経過は人それぞれに全くペースが異なります。この記事は一般的な話ではなく、あくまでも私個人の場合 どんな感じなのか、という話です。 それをご理解いただいたうえでお読みください。

2019年11月21日、9:00 手術開始
翌日(22日)、深夜3:30頃 ICU入室
2019年12月8日、午後 一般病棟へ移る
胆嚢炎になり、その後心ショックを起こし再びICUへ戻る
2020年1月2日 退院

現在、2020年12月です。手術から1年経ちました。
毎日の飲み薬はあり、状態としては慢性心不全ですが術前から比較するとBNPは100程度下がり、元の職場にフルタイムで復職できています。
これまでの記事と重複することもあるかと思いますが、ざっくりと経過(現状)を記録しておこうと思います。


傷(胸部全体)について
傷の上部(鎖骨付近)は色が落ち着いてきた。その5㎝下部辺りからはまだ赤茶っぽいまま。
咳やくしゃみは自然に出来るようになったが日によって皮膚の突っ張る感じや骨、筋肉の痛みを感じる。(皮膚の弱さや何度も手術を繰り返している影響もあり、ある程度痛みが残るのは仕方ないらしい)

術後はしばらく、胸部の皮膚の感覚がありませんでした。特に傷を中心として考えたときの左側はずっと痺れているような感じ。触れても、シリコン製の人体の模型を触っているみたいで気持ち悪く、元に戻るのかとても不安でした。
それから私は特に傷付近の皮膚が弱いので参考にならないかもしれませんが、下着は退院後半年くらい違和感(痛みや痒み)がありました。今は素材や縫製に気を付ければノンワイヤーの物であれば傷みなく着けていられます。

◆首の点滴跡について
ほとんど気にならない。

術後長い間、太い点滴を首の血管から入れていたので、点滴跡がしっかり残っていました。(途中刺し変えたので、左右どちらにも跡があった)
医師からも「これ以上は薄くならないかもしれない」と言われ、なかなか見栄えの良いものでもないので日常生活ではハイネックの服ばかり着て隠していました。
保湿のためにフォロワーさんに教えてもらった《スクワランオイル》を塗ったり、ショートだった髪が伸びて首元を隠せるようになったころには、よほど凝視しない限り気付かれないくらいの薄さになっていました。すごく嬉しい。


◆声について
術後の人工呼吸器挿管が長かったので声帯が固くなり、なかなか発声できなかった。

今ではすっかり元通りになりました。と言いたいのですが、久しぶりに仕事で会うお客様からは十中八九「その声どうしたの?」と言われるので、どうやら随分と低くなってしまったみたいです。
だけど私自身が手術前の声を忘れてしまったし、会話の際の声枯れやかすも無いので生活の中で特別困っていることはありません。

ただ、術後から食事の後にが絡むようになりました。1~2度咳込むとすっきりします。挿管経験の影響かどうかは不明。

◆体型について
術前:やせ型(BMI 18~19)
 現在:ややぽっちゃり型(BMI 20超えて未だ止まらず)

これ、心臓だけが影響しているのか分かりませんが、手術の1年ほど前は心不全の悪化と共に大した努力をしなくてもどんどん痩せていったんです。利尿剤の増量や、貧血なんかのせいかなと勝手に思っているのですが。
そして、体重が落ちればそれに比例してBNPも下がっていました。心臓が弱って、自分の体重を支えることすら負荷になっていたからだろうと言われていました。
手術をして、退院後は筋肉も落ちてさらにガリガリになってしまったので、医師からも「頑張って体重増やしてくださいね」なんて言われていたのですが、調子に乗ってもりもり食べていたら、今ではすっかりぽっちゃりさんです。(リハビリもがむしゃらにやったので、急速に筋肉も取り戻しました)
現在は体重が増えてもBNPは変わらないし、内臓脂肪やその他の臓器に影響が出ていないので、今のところ「減量しなさい」とは言われていません。

◆体力について
1日1万歩歩いても筋肉痛にならない。
 週5日、1日8時間強立ち仕事に復帰。(ギリギリ)

手術直前の1年と比べると随分元気になりましたが、そのもっと前。心不全が悪化する前の状態と比べると「ちゃんと心臓病だなぁ」という感じはします。すごく感覚論で伝わらないかもしれませんが…。

◆生活の制限について
⇒飲水1日1.5ℓまで。塩分は出来るだけ控える。条件次第で飲酒も可。
ワーファリン服用継続のため、食品の制限あり。(納豆禁止。ビタミンKの多い食材も控える)
※階段を駆け上がることは禁止。荷物は2㎏程度まで。極力走ることも禁止。
自然妊娠は禁忌計画妊娠であれば相談の余地があるかも。(かなり厳しい)

成人後『弁膜症』になったりして後天的に心臓の手術を受ける方の場合、おそらくですけど術後1年ならここまでの制限は無いと思います。(もちろん状態によるので一概には言えませんが)
私の場合は術後も慢性心不全であることは変わらず、不整脈もあるので、細々した制約が多くなっています。
※の行に関しては、それ以上のこと(200m以上走ったり重いものを持ったりする)をすると心不全で救急車に乗る可能性があるよという、あくまでもの目安です。

手術の前は『弁を取り換えたら、計画妊娠であれば可能だろう』という見立てでしたが、想定以上に心臓自体が弱っており、生体弁を選択しましたが現段階では妊娠や出産は相当厳しそうです。
まだどうなるのか(自分がどうしたいのか)分かりませんが。

◆不整脈について
手術の侵襲によって、慢性的な不整脈が残っている。投薬によってコントロールするよう調整中。

術後すぐは、しばらく不整脈が発生する人が珍しくなく、ほとんどの場合は心機能の回復と共に治まっていくのですが
私の場合は慢性化した状態で残ってしまいました。
ちょっと違和感を感じながらも日常生活は送れる程度です。
心臓のあちこちの細胞がしゃっくりのように発作的に不整脈を誘発するので、アブレーションで焼いたとしても完全に消すことは出来ないらしく、心筋を強くする薬頻脈を抑える薬で調整しています。発生する不整脈の種類も様々で、とにかくややこしいということしか私には理解できません。


今思い返してみると、退院後、3か月程度は、記憶力の低下文字を読むことに時間がかかる意欲低下睡眠障害(不眠)などの症状があり、何をしていたのか思い出せない日が何日もあります。(たぶんぼーっとしていただけで何もしてない。)
術後の侵襲による『うつ状態』だったのだろうと思います。
これは体力の回復とともに出来ることが増え、やってみようと思うことも増え、だんだんと元に戻っていきました。ある時期からTVを見ても本を読んでも内容がどんどん頭に入ってきて、何もかもに興味が湧いて「急に頭が良くなったかも。何か覚醒でもしたのか」とワクワクしましたが、その時に初めて「今までが普通ではなかったんだ」と気付きました。
そうした精神面での不安が解消されると(退院後半年くらい)、それに続いて身体の変化も少しありました。
まず抜け毛の増加。友人数名に聞いた出産後の抜け毛の症状に酷似していました。担当医に尋ねたところ、(手術で)ホルモンバランスが乱れたことや、血液の循環が乱れたことが関係しているかもしれないとのことでした。(心臓の手術の後は抜け毛が増えるという定型は無いけど、先天性の心疾患があると毛が抜けやすいらしい)
次に、今まで全く無縁だった便秘に悩まされるようになりました。利尿剤を使って体内(臓器内)の水分をカラカラの状態にしているので、そもそも便秘にはなりやすい(医師としては想定内)らしく、今までならなかったのが優秀なだけと言われました。便秘解消の方法を沢山教えてもらい、色々試してみましたが手強く、こちらは薬を使ってしばらく様子を見ています。

手術から2~3年は、まだまだ身体が変わっていく期間らしく、「自分の体なのによく分からない・今までと違う」と思うことがあって当たり前なんだそうです。
その都度きちんと変化に気付き、病院と相談しながら生活していきたいと思っています。
入院中は思った以上に状態が悪く、医師も、本人も、元の生活には戻れないかもしれないと覚悟した瞬間があります。
だからこそ、丁寧に生きていきたいと思う気持ちと、いつどうなるか分からないから、今できることは後先考えずやっちゃえと思う気持ちと、日々せめぎあっています。


この先も次から次へ小さな悩みは尽きないけれど、とりあえず今思うのは
手術を受けて本当に良かった。ということです。

画面の向こうで、心配し、応援し、見守っていてくださった全ての皆さんに感謝を込めて。


おしまい。

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