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PTSDのようなものについての話①症状

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私の持っている(持っているという表現はいつも合っているのかと心配になりますが、持病というくらいだから病気を持っている、でいいのかな)PTSDについて、改めて書いてみようと思います。

私は医療行為に対するPTSDがあります。医療行為から離れて生活できないくせに。
病院では、「PTSDのようなもの」と言われていて、じゃあいったい何なんだと言う感じなので、もうPTSDと言い切らせていただいて書いていきたいと思います。

PTSD(Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)は、強烈なショック体験、強い精神的ストレスが、こころのダメージとなって、時間がたってからも、その経験に対して強い恐怖を感じるものです。

https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_ptsd.html#:~:text=PTSD%EF%BC%88Post%20Traumatic%20Stress%20Disorder,%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%81%A8%E3%81%84%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

始まりはこの日!この瞬間から!!みたいなはっきりしたものが無いんですが、過去にもさらっと書いたのでそちらも参考に良ければ。
治療がこわくなってしまった話(前編) (後編)



私は幼い頃の治療(入院や手術の経験)がストレスとなって蓄積されて、理解できる年齢になった頃に症状として表に出始めたのだろうということですが、同じように幼少期に手術を受けた人がみんな同じような状態になるわけではありません。反対に、何もトラウマになってなくて、自分は(我が子は)鈍いのかしらなんて思う必要も全く無いし、このえふという人間が特別弱いだけだと思うならそれで結構です。ただ、この先もしも自身やお子様にPTSDのような症状が現れたとしても、自分が特に弱いから・悪いからだとは思わないでほしいんです。

小さい時の入院はもちろん辛かったけど、その都度ちゃんと子どもらしく泣いていたし、成長の過程でも、その時その時で悩んだりぐずったりして解消してきたつもりだったから
こんなにパンクしてしまうほどのものを抱え込んでいたという自覚がなかったんです。
言ってしまうと、自分はもっと強いと思ってた。それもあんまり良くなかったのかもしれませんね。
だから私はしばらく、自分を責めていました。
またそのうち大丈夫になるんじゃないか、辛抱が足りないからなんじゃないか。
それでも少しずつ症状は酷くなっていき、最終的には不整脈の発作で訪れた病院で、大学病院への紹介状を書いてもらうと同時に「まずは精神科に行ってもらわないと、そんな状態では治療ができない」と言われてしまいます。


そこで現在の担当医(循環器内科)から、大きな治療は心にも身体にも相当なストレスはかけざるを得ないから、こういった症状が出たとしても特別なことではないですよ。貴方だけが異常なわけではないです。と初めて言われて、診察中に大泣き。
困った顔をしたいつかの医師も、ため息つく看護師さんも、うちではもうやることありませんと言われて帰されたことも、全部流れた。
いまはもうあなたの子ども時代のようなことはありません。絶対に感情を置き去りにした治療はしないから、うちの病院に任せてください。と言われ、もう一度全ての治療に向き合うことにしました。




酷い時には、ただの検査でも、病院に行く前日は眠れなかったり涙が出たり、待合のソファで手が震えたりしました。筋肉の異様な緊張が機械に感知されるので、心電図はなかなか測定できません。
一番顕著に現れるのは注射(採血・点滴含む)です。
だからはじめは普通の先端恐怖症だと思われていたのですが、裁縫針や文房具(コンパスや削りたての鉛筆等)は大丈夫なんです。


では次に、パニックで発作が起きてるとき、どんな感じなのか。

気持ちとしては
こわいと思っています。

あの恐怖を何と表現したら伝わるでしょうか。
頭の中の自分は分かってるんです。いやいや、ただの注射やんって。
針小さいしすぐ終わるし、痛みなんて知れてる。
それでも、圧倒的な『こわい』という気持ちに飲み込まれてしまうんです。注射針が皮膚に刺さった瞬間に波がざばーっと被さってくると言うのか、足元から砂時計の吸い込み口に入っていくみたいな、イメージを例えることしかできないんですが、自分より圧倒的な大きさの力に飲み込まれてしまう感じ。

溺れてしまったときに、もがけばもがくほどパニックになって酸素が吸えなくなってしまうよとか言うじゃないですか。アレに近いかもしれません。
気付いた時にはもう完全なパニック発作で過呼吸になっています。
パニックムービーでシリアルキラーになぶり殺しにされる被害者みたいな感じ。
初めて見た母親はちゃんとひいてました(笑) 笑い事じゃないけど。

日常で感じる恐怖にもいろいろありますが、どれとも違う。
異様な怖さとしか言いようがないです。量が多いと言うよりは濃い感じ。濃縮された恐怖。


そして、やっと「それはPTSDですよ」と見付けてもらった時には、私の心臓はもう手術適応状態になっていました。
こんな状態の奴が心臓の手術なんて受けられるはずがない。と、本人も、内科・外科・精神科の先生達も思っていました。心臓を修繕したところで本格的に精神が壊れてしまっては意味が無いので、慢性的に心不全の状態で保っていてもらわないといけないけど、可能な限り手術時期を引き延ばして、まずは精神面のケアから始めましょうということになります。

担当医からの紹介で、同じ大学病院の中の精神科に行きました。そこで、このような症状の場合は投薬治療中心というより、カウンセリングから行っていきましょうということになり、紹介状を書いてもらって別のクリニックでのカウンセリングに移行することになります。
私は心臓の治療と同時進行する必要があったので、病院側と情報の共有がスムーズに出来るクリニックをいくつかピックアップしてもらい、通院しやすい立地条件やカウンセリングにどれくらい重きを置いているかでクリニックを選びました。
もし気に入らなかったら何度でも紹介状は書くからねと言ってもらいましたが、運良く最初に選んだクリニックへ通うことになりました。


クリニックでは、エクスポージャー療法と言う行動療法のひとつをやっていました。

恐怖や不安の原因になる刺激や状況に段階的にあえてさらすことで不安反応を消していく方法。主に恐怖症や不安障害などに用いられる行動療法のひとつ。
何らかの恐怖や不安が原因となって不適切な反応(異常な恐怖心など)が出ている状態を改善するために用いられます。

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-006.html

どんなことをしていたか、細かくは長くなるので次の記事で。


完全に治ることは無いかもしれないそうです。
この先も病院にはお世話にならないといけないし、何かのきっかけで(もしくは何もきっかけが無くても)恐怖心がフラッシュバックすることだってあるかもしれない。
それでも何とか昨年末に手術を受けることができたことだけ皆様にお伝えして、今日はここまで。


続く。

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